クリモト ノリアキ   KURIMOTO NORIAKI
  栗本典昭
   所属   医学部医学科 呼吸器内科
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル 非結核性抗酸菌症に併発した肺アスペルギルス症の1手術例
会議名 第31回日本呼吸器外科学会総会
主催者 埼玉医科大学国際医療センター
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎多賀谷理恵, 新明卓夫, 安藤幸二, 佐治 久, 栗本典昭, 中村治彦, 望月 篤
発表年月日 2014/05/29
開催地
(都市, 国名)
東京
学会抄録 日本呼吸器外科学会総会 28(3),72 2014
概要 症例は30歳男性.左自然気胸の術後の再発を契機に施行した胸部CTで両側上葉優位にconsolidation,気管支拡張像・小葉中心性陰影や空洞病変が認められ非核性抗酸菌症が疑われた.喀痰培養の結果M.kanasasiiと診断された.菌の同定まではINH・RFP・PZA・EBの4剤併用療法を施行し,菌の同定後PZAを除いた3剤併用療法にて約1年間内服を継続した後治療を修了した.その約1年半後,経過観察でのCT上残存している気腔内に軟部組織が抽出され真菌感染症が疑われた.喀痰よりAspergillus fumigatusが検出され慢性壊死性肺アスペギルス症(necrotizing pulmonary aspergillosis)と診断された.当初病変は右上葉に浸潤影を伴うfungus ball及び左上下葉の浸潤影であった.内服治療にて一旦画像上右上葉のfungus ballの縮小などの改善がみられたが,再増大したため外科的治療を選択した.後側方切開,第4助間開胸にて右上葉を切除した。上葉周囲に強固な癒着がみられた.手術時間は3時間55分,出血量は183mlであった.術後第3終日にドレーンを抜去し術後第6病日に退院し現在外来で経過観察中である.今回,診断より約2年10カ月経過術後外科的治療に至った肺アスペルギルスの1切除例を経験したので外科治療の適応及び時期について文献的考察を加えて報告する.