スガヤ タケシ   SUGAYA TAKESHI
  菅谷 健
   所属   医学部医学科 腎臓・高血圧内科
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル 腎低酸素バイオマーカーとしての尿中L型脂肪酸結合タンパク(L-FABP)の可能性
会議名 第63回日本腎臓学会学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者田邉淳,小野弓絵,中林実輝絵,菅谷健,大畑敬一,市川大介,星野誠子,木村健二郎,柴垣有吾,池森敦子
発表年月日 2020/08
開催地
(都市, 国名)
横浜
概要 【緒言】腎臓の低酸素は、糖尿病性腎臓病(DKD)の悪化因子であることから、腎低酸素程度を簡便にモニタリングできるマーカー開発が求められている。本研究では、近赤外光による拡散相関分光法により腎臓内の微小循環血流を直接測定するシステムを使用し、DKD進行の独立した危険因子である尿中L-FABPの腎低酸素マーカーとしての可能性を検討した。【方法】2型糖尿病におけるDKDモデルとして2型糖尿病モデルラット(SDT fatty rat)、コントロールとしてSD ratを用いた。24週齢時に採尿し、尿中L-FABPを測定した。その後開腹し、左腎表面より近赤外光を腎臓内へ照射し、腎皮髄境界部血流を測定した{微小血管血流指数(BFI)を算出}。腎間質炎症・線維化程度、HIF-1α発現を評価した。【結果】SDT fatty ratでは、SD ratと比較し、有意な尿中L-FABP増加、炎症・間質線維化、腎HIF-1α発現増加、腎内微小循環血流(BFI)の低下を認めた。尿中L-FABPは、腎HIF-1α蛋白発現や腎BFIと有意な相関を示し、BFIは、腎炎症・線維化および腎HIF-1α蛋白発現と有意な相関を認めた。【結論】尿中L-FABPは、腎低酸素バイオマーカーとしてDKD診療に有用である可能性が示された。