オオハタ ケイイチ   OHATA KEIICHI
  大畑敬一
   所属   医学部医学科 腎臓・高血圧内科
   職種   研究員
言語種別 日本語
発表タイトル 横紋筋融解症に伴う急性腎障害におけるヒトL型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)の腎保護作用の検討
会議名 第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
主催者 琉球大学医学部 分子解剖学講座
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者○井上 一歩, 星野 誠子, 大畑 敬一, 菅谷 健, 池森 敦子
発表年月日 2024/03/22
国名 日本
開催地
(都市, 国名)
沖縄県那覇市
開催期間 2024/03/21~2024/03/23
学会抄録 第129回日本解剖学会総会・全国学術集会 抄録集 195 2024
概要 【目的】横紋筋融解症(RM)は、容易に急性腎障害(AKI)を引き起こし、生命予後を悪化させる。本研究はヒトの腎臓近位尿細管に発現しているL型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)に着目し、RMに伴うAKIに対する腎保護作用を検討した。
【方法】野生型(WT)マウスの近位尿細管にはL-FABPが発現していないため、ヒトL-FABP染色体遺伝子導入(Tg)マウスを使用した。WTおよびTgマウスをRM群(50% グリセロール/PBSを筋注)とコントロール群(PBSを筋注)の2群に分け、大腿四頭筋への筋注3日後に採尿、採血を行い、腎臓を摘出した。
【結果】WTマウスのRM群は、コントロール群と比較して血清シスタチンCが有意に上昇したが(p<0.05)、TgマウスのRM群では上昇せず、WTマウスの同群より有意に低下した(p<0.05)。また、WTおよびTgマウスのRM群は、コントロール群と比べて尿中アルブミン排泄量、Kim-1排泄量、炎症性サイトカインやケモカイン、アポトーシス関連分子の発
現が有意に上昇し(p<0.05)、腎組織では尿細管障害を認めたが、TgマウスのRM群では、WTマウスの同群と比較し、それらが有意に軽減した(p<0.05)。
【結論】ヒト近位尿細管に発現するL-FABPは、RMに伴うAKIに対して腎保護的に作用する事が示された。