スガヤ タケシ   SUGAYA TAKESHI
  菅谷 健
   所属   医学部医学科 腎臓・高血圧内科
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル 糖尿病性腎臓病の進行抑制効果を有する習慣的走運動の骨格筋への影響
会議名 第13回日本腎臓リハビリテーション学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者小竹徹、山田将平、渡邉詩香、市川大介、井上一歩、菅谷健、木村健二郎、柴垣有吾、池森敦子
発表年月日 2023/03/18
開催地
(都市, 国名)
埼玉県大宮市
開催期間 2023/03/18~2023/03/19
学会抄録 第13回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会プログラム抄録集 264 2023
概要 【目的】昨年の本学会で、2型糖尿病における習慣的走運動が、糖尿病性腎臓病(DKD)の進行を抑制したことを報告したことから、本研究では、腎臓保護的に作用する運動の骨格筋への影響を検討した。
【方法】雄SDT fatty rat (n=12)とその野生型である雄SD rat (n=10)を使用した。SDT fatty、SD ratともに運動群、非運動群の2群に分け、トレッドミルを用いた走運動を8週齢から16週齢まで行った。12, 16週齢で体重および四肢の筋力測定を行い、16週齢で、後肢筋を摘出し、長趾伸筋とヒラメ筋のサルコペニア評価と分子生物学検討を行った。
【結果】SDT fatty ratの運動群では、非運動群と比較し、筋力が有意に増加し、長趾伸筋では、筋量およびtype IIb筋線維横断面積の有意な増加を認めたが、ヒラメ筋では、運動の効果は認められなかった。SDT fatty ratでは、長趾伸筋およびヒラメ筋において筋蛋白合成系分子(IGF-1, p-S6K)の著明な発現抑制を認め、運動による発現増加を認めなかった。長趾伸筋では、筋蛋白分解系分子(Murf1)の発現増加を認めていたが、運動により有意に発現が抑制された。また、長趾伸筋では、運動により血管内皮細胞関連分子(CD31, IRS2, p-eNOS)の有意な発現増加を認めたが、ヒラメ筋ではそのような所見は認められなかった。
【結論】2型糖尿病において、腎臓保護的に作用する習慣的走運動は、長趾伸筋の血管新生を促進させ、筋委縮を抑制する可能性が示された。