カドマツ リョウメイ   KADOMATSU RYOMEI
  門松亮明
   所属   医学部医学科 整形外科学
   職種   診療助手
言語種別 日本語
発表タイトル 膝内側側副靱帯損傷後40年が経過して発症したPellegrini-Stieda病に対し一期的に骨化巣摘出と前十字靱帯再建術を施行した1例
会議名 第50回日本関節病学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎門松亮明, 大沼弘幸, 浅野孝太, 黒屋進吾, 小泉英樹, 鈴木開, 塚原拓也, 松下和彦, 仁木久照
発表年月日 2022/10/21
国名 日本
開催地
(都市, 国名)
新潟
開催期間 2022/10/21~2022/10/22
概要 症例は69歳女性。2か月前にダンス中に右膝痛が出現し、膝ロッキング状態となり当科を受診した。既往歴に29歳の交通事故で内側側副靱帯(MCL)損傷と診断され保存的治療を受けた。初診時、右大腿骨内顆部の自発痛・圧痛が著しく同部に骨性隆起物を触知し、熱感があったが、明らかな発赤を認めなかった。単純X線とCTにてMCLの大腿骨内顆付着部付近に石灰化病変を認め、MRIで大腿骨内顆辺縁の軟部の腫脹を伴った炎症性変化と前十字靱帯(ACL)に連続した骨片を認めた。陳旧性ACL付着部剥離骨折を伴ったPellegrini-Stieda病と診断した。全荷重歩行が困難な痛みで屈曲は15°に制限されていた。ステロイドによる保存的治療では改善しなかった。早期回復とスポーツ復帰を希望したため、骨化巣の摘出と鏡視下前十字靱帯再建術を施行した。術後は当科のACL再建術後後療法に準じリハビリテーションを行い、2週で疼痛は消失し、術後3か月には屈曲150°まで改善し、ウォーキングを始めて再発を認めていない。Pellegrini-Stieda病は捻挫や打撲の外傷後に生じる主にMCLの起始部を中心とした石灰化から誘発される疼痛や膝関節可動域制限の病態をいう。一般に保存的治療で改善するが、慢性期には再発予防も含め手術が施行されることがあり、今回われわれは比較的希なPellegrini-Stieda病の手術治療を経験したので報告する。