ハマグチ シンゴ   HAMAGUCHI SHINGO
  濱口真吾
   所属   医学部医学科 放射線診断・IVR学
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 胸骨圧迫が原因と考えられる肝損傷に対してTAEを施行した2例
会議名 第55回 日本腹部救急医学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎細井 康太郎, 和田 慎司, 濱口 真吾, 三村 秀文
発表年月日 2019/03/07
開催地
(都市, 国名)
仙台, 日本
概要 症例1:20歳代、男性。フットサル中にCPAとなり、胸骨圧迫及びAEDを施行。当院搬
送時には心拍再開しており、病歴から急性冠症候群が疑われたが、初回のCTでextrav
asationを伴う肝損傷を認めた。冠動脈造影では有意狭窄は無く、引き続いて肝損傷
に対してTAEを施行した。症例2:40歳代、女性。腸管ベーチェットで入院中、呼吸困
難を訴えた後、CPAとなり、胸骨圧迫が行われた。蘇生措置に抵抗性で、PCPS導入後
のCTで広範な肺動脈血栓を認め、血栓溶解療法が施行された。経過は良好であったが
、CPA後6日目にショックとなり、CTで肝左葉被膜下にextravasationを伴う血腫を認
め、TAEを施行した。両症例とも胸骨圧迫以外に外傷なく、胸骨圧迫が原因の肝損傷
と考えられた。症例1では肝損傷の所見は搬送時から認めたが、症例2では当初、は
っきりしなかった肝損傷に伴う出血が抗凝固薬の使用により増悪・顕在化したものと
考えられた。胸骨圧迫は心肺蘇生にあたり必要不可欠な処置だが、稀にこのような肝
損傷を起こす可能性があることを、救急医療に携わる者は認識しておく必要がある。