研究者情報 | |
ワダ シンジ
WADA SHINJI 和田慎司 所属 医学部医学科 放射線診断・IVR学 職種 講師 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 腫瘍性静脈閉塞による上肢浮腫に対し経皮的腫瘍内静脈ステントバイパス術を施行した1例 |
会議名 | 第7回緩和IVR研究会 |
学会区分 | 研究会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎和田慎司, 荒井保明, 曽根美雪, 菅原俊祐, 伊藤千尋, 長谷川哲也, 馬越紀行, 久保貴俊 |
発表年月日 | 2017/11/03 |
開催地 (都市, 国名) | 東京, 日本 |
概要 | 症例は50代男性。右上腕神経叢悪性神経鞘腫に対し、局所手術、化学療法、放射線照射などが行われていたが、病変増大による腋窩静脈閉塞による右上肢の腫脹が出現。すでに運動麻痺もあり腫脹の著しい上肢がQOL低下の主因となっていたため、患側肩上肢の切断が予定されていたが、切断を回避するための相談がIVRに持ち込まれた。静脈造影検査により腫瘍による上肢からの静脈還流の著しい停滞が確認され閉塞部の突破を試みたが不可能であったため、バイパスを作成することとした。まず、閉塞した右内頸静脈からガイドワイヤーを腫瘍内に刺入してベアステントを留置。次に、このベアステントを標的に上腕静脈側より腫瘍内を経由してステント内にガイドワイヤーを挿入してpull-through とし、その後にBalloon カテーテルで腫瘍内にトンネルを形成。ここにカバードステントを挿入して、腫瘍を貫通する上腕静脈-鎖骨下静脈バイパスを作成した。翌日より上肢腫脹は改善し、切断はキャンセルとなった。以後、種々の治療が行われたが、バイパス作成8ヶ月後に原病悪化により転院となった。突破困難な腫瘍による静脈閉塞に対し、経皮的静脈バイパス形成術は治療手段のひとつになると考えられた。 |