研究者情報 | |
シバガキ ユウゴ
SHIBAGAKI YUGO 柴垣有吾 所属 医学部医学科 腎臓・高血圧内科 職種 主任教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 臨床研究のリテラシーは何故必要なのか? |
会議名 | 第46回日本腎臓学会東部学術大会 |
学会区分 | 地方会 |
招聘 | 招聘 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ・パネル(指名) |
発表者・共同発表者 | ◎柴垣有吾 |
発表年月日 | 2016/10/08 |
開催地 (都市, 国名) | 東京都 |
概要 | 近年、腎臓領域でも臨床研究が”はやり”である。学会での発表や論文も基礎研究中心から明らかに臨床研究にシフトしている。学会も診療ガイドラインの作成に注力し、多くの研究者が臨床研究にエフォートを割く時代となっている。若手医師も”かっこよい”臨床研究に憧れ、統計学的なテクニックを磨くことに熱心になってきていることを強く感じる。しかし、その一方で臨床研究において、臨床医が最も貢献すべき部分に関する理解が追い付いていないことを強く感じる。臨床研究とは多変量解析や傾向スコアなどを駆使したものが多いが、統計ソフトによる数字のマジックに溺れて、そのアウトプットの意味やピットフォールを理解していないことも多い。臨床研究では統計解析以前に、クリニカル・クエスチョンに合った適切なリサーチ・クエスチョンの形成と、現実のデータの中でそれを行うに適切なデザインを考えることが最も大切である。このような基本的な臨床研究のリテラシーは正しい臨床研究・臨床試験を行うのに役立つだけでなく、文献の批判的吟味やガイドライン作成などにも不可欠な知識であり、可能な限り多くの臨床家が最低限の知識は身に付けるべきと考えられる。今回は、臨床研究のリテラシーの欠落がもたらす問題点を提示しながら、医師がどのように、そのリテラシーを身に付けることが出来るかを考えていきたい。 |