研究者情報 | |
サクラダ ツトム
SAKURADA TSUTOMU 櫻田 勉 所属 医学部医学科 腎臓・高血圧内科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 興奮,多弁で発症した肺小細胞癌に伴うSIADHによる低Na血症の一例. |
会議名 | 第46回日本腎臓学会東部学術大会 |
学会区分 | 地方会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎山本信, 谷澤雅彦, 櫻田勉, 柴垣有吾 |
発表年月日 | 2016/10/08 |
開催地 (都市, 国名) | 東京都 |
概要 | 46歳男性.来院半年前から咳嗽が出現.1ヶ月前より嘔気,食欲不振があり,1週間前より食事摂取困難となった.来院1日前から多弁,興奮状態が持続したため当院を受診し,来院後,30秒間の全身性痙攣を認めた.来院時JCSI-2,血清 Na 113 mEq/L,浸透圧 226 mOsm/L,ADH 4.0 pg/mL,尿浸透圧 402 mEq/Lであった.頭部MRI,脳波検査,髄液検査で異常所見は認められなかった.入院1日目の胸部CTで左肺門部に腫瘤性病変が認められたため入院15日目に気管支鏡下に生検を施行し,骨シンチグラフィの骨転移所見とあわせ小細胞癌(cT2aN1M1b)と診断した.入院後,補液による血清Naの補正に伴い症状は速やかに改善を認め,小細胞癌に伴うSIADHによる低Na血症が症状の原因と考えられた.水分制限,高塩分食(15 g/日)により加療し血清Na値の正常化を得て入院1ヶ月で退院したが自宅での継続が困難であった.食事療法を中止しトルバプタン7.5mg内服を開始し,血清Naの基準値内維持を得た.今回,興奮,多弁で発症した肺小細胞癌に伴うSIADHによる低Na血症の一例を経験したため,考察を踏まえ報告する. |