研究者情報 | |
シバガキ ユウゴ
SHIBAGAKI YUGO 柴垣有吾 所属 医学部医学科 腎臓・高血圧内科 職種 主任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 腎摘除術後患者のCKD対策. |
会議名 | 第45回日本腎臓学会東部学術集会 |
主催者 | 日本腎臓学会 |
学会区分 | 地方会 |
招聘 | 招聘 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ・パネル(公募) |
発表者・共同発表者 | ◎柴垣 有吾 |
発表年月日 | 2015/10/03 |
開催地 (都市, 国名) | 東京都 |
概要 | 慢性腎臓病(CKD; chronic kidney disease)は頻度の高い疾患であり、末期腎不全(ESKD; end stage kidney disease)進行のみならず、心血管病(CVD; cardiovascular disease)発症のリスクとして注目を受けている病態である。しかし、日本人は元々、ネフロン数が少なく欧米人と比較しても糸球体濾過量(GFR; glomerular filtration rate)が低いことから、特に、高齢者における有病割合は高く、このポピュレーションにおけるESKDやCVDのリスクが本当に高いかどうかは議論の残る所である。それはCKDの進行はGFRが低下しているだけでは無く、蛋白尿や高血圧・糖尿病などの別のリスク因子を合併している場合に生じるからであって、そのようなリスクの無い患者、特に蛋白尿の無い患者ではESKDやCVDのリスクは高く無いからである。同様に、片腎摘出後の患者においては、人工的にGFR低下状態が作り出され、定義上は"CKD"との診断を受けることになる。特に、片腎摘出者は高齢であることも重なって多くの片腎摘出後CKDが生じるが、腎移植ドナーであったり、元々腎機能に異常の無い腎癌患者では、蛋白尿や高血圧・糖尿病合併などが無いことも多く、その予後は必ずしも悪く無い。一方で、腎移植ドナーや片腎摘出後の患者での腎不全症例を経験することも多い。これは、腎摘後のCKD進行リスク因子の合併によるものであり、その意味では片腎摘出後の患者はこのようなリスク因子を発症しないかも含め、定期的なフォローが必要となる。 |