研究者情報 | |
シバガキ ユウゴ
SHIBAGAKI YUGO 柴垣有吾 所属 医学部医学科 腎臓・高血圧内科 職種 主任教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 維持透析患者の不動による高Ca血症に対してデノズマブを使用した一例. |
会議名 | 第45回日本腎臓学会東部学術集会 |
主催者 | 日本腎臓学会 |
学会区分 | 地方会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎川田 敦美,谷澤 雅彦,蜂須賀 里菜,長沼 司,末木 志奈,櫻田 勉,柴垣 有吾 |
発表年月日 | 2015/10/03 |
開催地 (都市, 国名) | 東京都 |
概要 | 【背景】現在本邦において固形癌骨転移および骨粗鬆症に対してヒト型抗RANKLモノクローナル抗体製剤であるデノズマブが使用可能である。維持透析患者に発生した不動による、コントロール不能な高Ca血症に対してデノズマブを使用したので報告する。
【症例】79歳男性。糖尿病性腎症による末期腎不全で血液透析導入のために入院となった。半年前に早期胃癌を指摘されていたが全身状態不良のため経過観察となっていた。入院経過中に高Ca血症が顕在化し、各種検査を施行するがintact PTHは適切に抑制され、肉芽腫性疾患も否定的であり、骨シンチグラフィーでは明らかな骨転移巣を認めずHHMもLOHも否定的であった。ADLはほぼ臥床状態であり、骨吸収マーカー単独の亢進を認めたため不動による高Ca血症と診断した。ビスホスホネートで治療を開始したが改善せず、食思不振や皮膚掻痒などの症状を呈し、補正Ca12.9mg/dLまで上昇した。デノズマブを使用開始したところ、補正Ca値は4日後に10.3mg/dL、7日後に9.3mg/dLまで速やかに低下し、症状の改善を得た。 【考察】維持透析患者および不動による高Ca血症に対するデノズマブの使用報告は少なく、文献的考察を加えて報告する。 |