キムラ ケンジロウ   KIMURA KENJIRO
  木村健二郎
   所属   医学部医学科 腎臓・高血圧内科
   職種   客員教授
言語種別 日本語
発表タイトル CKD患者を対象にした腎不全およびCVD発症予測における尿中バイオマーカーの有用性.
会議名 第58回日本腎臓学会学術総会
主催者 名古屋市
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎松井 勝臣,池森 敦子,今井 直彦,木戸 亮,菅谷 健,安田 隆,遠山 直志,和田 隆志,古市 賢吾,清水 美保,木村 健二郎,柴垣 有吾
発表年月日 2015/06/05
開催地
(都市, 国名)
名古屋市
学会抄録 日本腎臓学会誌 57(3),465 2015
概要 【目的】CKDはESRDのみならずCVDの危険因子である。今回、CKD患者を対象にESRDおよびCVD発症予測における尿バイオマーカーの有用性を検討した。
【方法】外来通院中のCKD患者244人を対象とした後ろ向きコホート研究。評価項目は患者背景、腎機能、尿バイオマーカー(alb、NAG、L-FABP)。試験開始時の評価項目と複合エンドポイント(脳卒中、心筋梗塞、手術が必要なASO、透析導入、死亡)発症の関連を検討した。
【結果】平均観察期間は3.8年で、複合エンドポイントはeGFR16.3 (11.8-38.9)と腎機能が低下している39例に発症した。Kaplan-Meier生存曲線では、尿中L-FABP、alb、NAGが基準値を超えた群で、有意にエンドポイント発症を多く認めた。Cox 比例ハザード解析では、尿中L-FABP、albの増加は有意なエンドポイント発症の危険因子であった。ROC曲線下面積(AUC)は、尿中L-FABP 0.825、アルブミン 0.797、NAG 0.722と、尿中L-FABPが最も大きく、さらにeGFRに加え尿中L-FABPを測定する事によりAUCは、0.859→0.862へ増加傾向を示した。
【結論】尿中L-FABPは、CKDの腎死およびCVD発症予測に有用な尿中バイオマーカーである。